3・4月の新型コロナウィルスの影響により、あらゆる民間施設・店舗が苦境に陥ったことは記憶に新しいでしょう。
関西においては今は落ち着きを見せているとはいえ、第2波を警戒する方は多いと思います。
以前のように売上が戻っていないのに、第2波なんて…
飲食店経営者様の中には、経営上の不安・生活の不安に苛まれる方も多いのではないでしょうか。
私自身も大阪・北新地にて飲食店2店舗を預かる立場にあるので、そのお気持ちはよくわかりますが、
悩む前に出来ることがある!
と、私は考えています。
私はコロナ禍真っ只中の頃から3つの対策を行いました。
幸いにして毎月500万円を下らない売上を確保し、第1波を乗り切ることができており、今回はその3つの対策をお伝えしたいと思います。
飲食店経営の危機対策1:売り方の新しいチャネルの構築
飲食店経営とは、一言でいえば「商圏内でどれだけお客様を集められるか」ですが、緊急事態宣言のような「人の移動が止まる」状況では、この戦略は一切通用しなくなります。
店内売りが成り立たないのであれば、売上を確保するためには、テイクアウトに舵を切らざるを得ないと思います。
テイクアウトで売っていく場合、漠然と始めるだけでは結果は出ません。当然ながら他店もやっているわけで、同じように販売し他ところで埋もれてしまうでしょう。
他店と差をつけるためには、告知や販売促進が必須となります。
チラシをまいたりSNSなどを積極的に活用することは有効です。
この方法により、私の店舗ではテイクアウトの売上を伸ばすことができました。
これまでSNS配信をしてこなかった店はどうしたらいいんでしょうか?
今から始めても売れるものでしょうか?
全く大丈夫です。
私の店舗でも、チラシやSNSを始めたのはコロナ禍からです。
テイクアウトを売るにあたり、大切なのはアイテム決めと訴え方です。
私の店舗でいえば、アイテムは良質且つお得なお肉と明確に決まっています。
告知する際には、チラシに「美味しい食べ方」動画をQRコード化して載せています。
そのチラシは、商品を送る際にも同封しています。
ただ単にお渡しするだけではなく、プラスαでの配慮を添えることで好評を頂けるというわけです。
チラシ以外にも、Facebook・Instagram・LINE@などにもQRコードを発信しています。
告知に合わせてフォロワーも増やせるなど、かなり効果的でした。
この方法を地道に続ければ、商圏外のお客様とも繋がることができます。
飲食店経営の危機対策2:他業態への変換
高級焼肉店という強みを活かすことにフォーカスしました。
具体的には「精肉店」への業態にも進出しています。
高級焼肉店である以上、店内売りのメニューはお客様からすればちょっとした贅沢品。「食べたい」と思う側の商品です。
ご褒美感覚でご利用頂くものであって、「食べなければならない」商品ではありません。
この業態だけでは、コロナ禍においてはとても不利。
お客様からして「食べなければならない」商品、つまりお客様の生活により密着した商品も扱うことが重要です。
この課題を克服するには生肉業が最適でした。
生肉業も同時に展開することで、グラム単位での切り売りも可能。お客様により近しい商売を展開できます。
牛肉コロッケなどを売れますね。
お客様の生活に近い商品をフロントエンドとして機能させることで、バックエンドの高級焼肉へと繋げることもできます。
異なる業態にも進出することで商売の幅が広がり、リスクヘッジとして機能しているわけです。
お店を開けて待っているだけでは、お客様は来てくれません。
店の強みを活かせる他の業態にも進出すれば、売り方の幅が広がります。
飲食店経営の危機対策3:コミュニティを作る
これからの飲食店経営では、コミュニティがより重要になることでしょう。
移動や消費が減るとはいえ、人は何がしら繋がりを求めるものです。
繋がりを求める人たちに対して、コミュニティという場を提供し、
自分たちが何をやっているか
を訴えていけば、集客のハードルは一気に下がります。
コミュニティ作りにはSNS配信が効果的です。
フォロワー(支持者)を増えれば、コミュニティが見えてきます。
今までSNSをやってこなかった人も、コロナをきっかけにどんどん始めています。
今からでも遅くはありません。
飲食店経営者様や店長様には、是非ともコミュニティ作りに取り組んで頂ければと思います。